管理部門をコストセンターにしない!管理部門を「稼げる」「花形部門」に変える
皆様の会社では、「管理部門」はどのような存在として認識されているでしょうか。
家賃の集金、クレーム対応、入退去の事務処理。日々の業務を滞りなく行う「守り」の部門、あるいは、直接的な利益を生み出しにくい「コストセンター」。もし、そうであるならば、会社の成長にブレーキをかけているかもしれません。
特に、多くの会社で根深い問題となっているのが、**その「人材配置」**です。
耳の痛い話しかもしれませんが、営業部門などで成果を上げられなかった社員の「受け皿」として、管理部門が機能してしまっているケースはないでしょうか。
収益への意欲や営業マインドが低い人材が集まる部門が、どうして「稼げる部門」になれるというのでしょう。 この構造的な問題こそ、管理部門が「守りのコストセンター」から脱却できない、最大の要因なのです。
競争が激化し、先行きが不透明な現代において、管理部門がコストセンターに留まっている会社の未来は、決して明るいとは言えません。
しかし、今、急成長を遂げている管理会社は、この状況を打破しています。
彼らが共通して取り組んでいること。それは、管理部門を単なる「コストセンター」から、会社の利益を牽引する「稼げる部門」へと変革させることです。
「守り」から「攻め」へ。管理部門の意識改革
管理部門は、会社の誰よりもオーナー様と直接繋がり、日々コミュニケーションをとっている「最前線」です。しかし、多くの会社では、その計り知れないポテンシャルを活かしきれていません。
変革の鍵は、その強みを最大限に活かし、**オーナー様の資産価値を最大化させる『オーナーコンサルティング』**を、管理部門の主業務に据えることにあります。
これまでの受け身の管理業務に加えて、以下のような「攻め」の提案を組織的に仕掛けていくのです。
空室対策リフォーム提案: リーシングの知見を武器に、満室を実現する改修を提案。
大規模修繕工事の受注: 計画的な修繕提案で、建物の資産価値を維持・向上させる。
売買・買取提案: 資産整理や組み換えを検討するオーナー様へ、最適な出口戦略を提示。
相続・資産承継サポート: 士業と連携し、オーナー様の世代を超えた悩みに寄り添う。
これら一つひとつが大きな収益機会であると同時に、オーナー様との信頼関係を盤石にする絶好の機会となります。
「稼げる管理部門」をどう作るか? 必要な3つのステップ
では、具体的にどうすれば管理部門を変革できるのか。重要なのは、以下の3つのステップです。
ステップ1:評価制度の刷新【意識を変える】
「オーナー様の資産価値向上に貢献した担当者」が正当に評価される仕組みが不可欠です。「大規模修繕の受注件数」「リフォーム提案からの成約率」といった、**収益に直結するKPI(重要業績評価指標)を導入し、インセンティブと連動させましょう。**評価が変われば、担当者の意識と行動は劇的に変わります。
ステップ2:「オーナー営業」専門部隊の組織化【体制を変える】
日々の管理業務と、高度な知識が求められるコンサルティング営業の両立は困難です。成果を出すためには、オーナー様への提案活動を専門に行う部署を設置することが極めて有効です。そして何より、**この専門部隊には「エース級の人材」を配置してください。**ここを、誰もが目指す社内の「花形の部署」へと育て上げるのです。決して、他部署からの異動者の受け皿にしてはなりません。
ステップ3:提案の「武器(=営業の型)」の標準化【仕組みを変える】
担当者の経験や勘に頼る「属人的な営業」から脱却し、誰が提案しても一定の質を担保できる**「営業の型」**を確立しましょう。魅力的な提案書のフォーマット、説得力のあるシミュレーション、商談の進め方などを標準化することで、部門全体の提案レベルが底上げされます。
管理部門は、会社の最も大切な資産である「オーナー様との接点」を最も多く持つ、ポテンシャルの塊です。
その可能性を解き放つことができれば、管理部門は会社の業績を牽引する新たな収益の柱となり、社員が憧れる存在へと生まれ変わります。
さあ、貴社も「守りの管理」から脱却し、会社の未来を切り拓く第一歩を踏み出しませんか。まずは、管理部門の「人材配置」と「評価制度」の見直しから、始めてみてはいかがでしょうか。
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